日付
内容
2001/09/30

アメリカ同時多発テロについて(※長文です)

2002/03/19
  イラクへの武力行使について

 

イラクへの武力行使について

何でも「遺憾」で済ませるのは「如何」?

あ〜まりにもムカつくので、ちょっとまとめてみました。

米英のあまりにも傲慢な偽善と欺瞞にも腹が立ちますが、
それをそのまま受け入れるポチなニッポンにも唖然・呆然。

米英の主張のウソ
主張
事実
査察妨害

91年〜98年の査察を妨害し続けてきたのは米英。また、98年までの査察が終了したのはイラクが武装解除したら経済封鎖を解除するということを、アメリカが拒否(安保理決議687に従わないと表明した)したから。そりゃ自国で好き勝手にやられた挙句、経済制裁も解除されないんじゃ、協力するわけがない。

→98年までの査察は査察というよりスパイ活動で、実際、この間の査察内容に基づき、軍事行動(施設の爆破等)が多数行われた。しかも最終的に98年に査察団に退去命令を出したのはイラク政府ではなくアメリカ政府。

→監視飛行の問題についても使用される機体がアメリカのU2であり、収集したデータの解析もアメリカが行うことになっていた(つまりどんな改竄も可能だ)からイラクが拒否するのは当たり前。査察団もフランスかロシアに頼めばよかったのに。

→インタビューについてもイラクは認めている。本来、査察の側の人間しか同席させないというのは弁護士を同席させない取調べのようなものであり、不当なものだと思うが(査察側=米英側の言いなりの自白を強要できるから)。その上、UNSCOMは安保理理事国に、それぞれの国に亡命しているイラク科学者に対する、IAEAの査察官によるインタビューを許可するよう求めたが、アメリカはこれを拒否している。なぜ拒否する必要があるのか?

決議無視

「決議無視」の回数ならイスラエルが圧倒的。アメリカが庇いきれなかった決議だけでも30以上ある(イラクが「守っていない」とされている決議の数は19)。アメリカの「拒否権発動」で決議されなかった回数はその数倍。またアメリカ自体は自国に都合が悪い決議には「拒否権発動」するので決議違反はないが拒否権の使用回数は80回以上(ちなみにアメリカが「拒否権発動を示唆して国連の権威を貶めた」と非難しているフランスの発動回数は20回ちょっと)。

国際社会への脅威

イラクの軍事力は湾岸戦争(これもアメリカに唆された側面が強いが)で1/8〜1/10程度に低下。(兵員数は半分程度だが武器・弾薬等がないため)。空軍や海軍は事実上、無力に近い。
また、湾岸戦争以降は極度の経済制裁のため軍備を増強したり新兵器を開発したりする余裕はなく、他国に対する侵略の予兆すらない。

大量破壊兵器

確たる物的証拠は今回の査察でも出てこなかったし、3/18の国連査察団およびIAEAの報告(米英には不利なので殆ど報道されなかったが)でも「存在を裏付ける証拠も、それを裏付けるような兆候も全く見出されなかった」

→物的証拠がないからこそ英国の修正案で「自白の強要」が提案された。また、米英の言う膨大な「証拠」を査察した結果は「すべてシロ」だった。

時間がない。査察を引き伸ばしてもムダだ

国連査察団ブリクス委員長「武装解除とその検証は即時にできるものではない。外部からの継続的な圧力によるイラクの協力的態度があったとしても、サイトや品目をチェックし、文書を分析し、関係する人々にインタビューし、結論を引き出すためには時間が必要である。何年もかかるわけではないが、数週間でできるわけでもない。数カ月は必要である」

→つまり10日にしろ48時間にしろ、米英は不可能なことを要求しているに過ぎない。

→「時間がない」というのは自分達のウソがばれる、もしくは配備しちゃった軍の士気がそんなにもたない(何せ2002春から配備してるから。「はじめにイラク攻撃ありき」がバレバレ)ってことだろう。

独裁者を排除すべき

1990年までイラクのフセインを支持し、イランと戦わせ、莫大な支援をしていたのは米英。

→イラク以外でも米英は世界各地で「独裁者」「軍事政権」「王族支配」を強力にバックアップしている(スハルト軍事政権とかもそうだったし、サウジアラビアやクウェートも米英の支援なしには王族支配は継続できない状態)。つまり正しくは「米英に従わない独裁者を排除すべき」と言っているのだ。

過去にクウェートを侵略したから信用できない

欧米列強で「他国を侵略したことのない国」などない。

→近くはアメリカがパナマ、グレナダ、イスラエルがパレスチナ、インドネシアが東ティモールを侵略している。

イラクの国民を解放する

どのような形での政府を望むかはその国の国民が決めることであり他国が干渉する問題ではない。大体、フセインをここまで「温存」してきたのはアメリカ政府だ(湾岸戦争でもイラク軍のエリート部隊「共和国防衛隊」は殆ど無傷で武装解除すらされなかった。戦争の主要目的はこの部隊の壊滅だったはずなのに…)。そのためにシーア派やクルド人が蜂起しても弾圧されてしまった。

→反対派がイラクの18地方のうち14の地方で実権を握り、フセインが「破滅に向かい始めた」中で、アメリカは反乱を支援するどころか、「イラク政府に反乱派に対する戦闘ヘリと輸送用ヘリの利用を許可し」、反乱派によるイラク武器庫へのアクセスを邪魔した。アメリカが意図していたのは軍事クーデターであり、「体制そのものを不安定にする」大衆蜂起ではなかった。それゆえ、大衆が蜂起したとき、ブッシュはそれを「妨害するために、直接大衆に発砲する以外のあらゆる手段を用いた」のだ。

→つまり米英が容認するのは「自分達に都合のいい政権」であり、イラク国民の自発的な政権ではない。

イラクはアルカイダと密接

アメリカがイラクとアルカイダの関連として主張してきたのはモハメド・アッタとアブ・ムサブ・アル=ザルカイ。このアッタが、プラハでイラク諜報筋と接触していたというが、アッタはその時期には米国にいたことがほぼ確実と判った。また、ザルカイはアンサル・アル=イスラムというグループの活動家でクルド人自治区におり、アメリカは「ここをイラク政府がアルカイダの避難場所として提供している」と主張しているが、クルド人自治区(つまりイラク政府の力が及ばない地域)にアルカイダが逃げ込むというのも妙だし、アンサル・アル=イスラムがアルカイダと関連があるならばリーダーのムラー・クレカルが何の問題もなくノルウェーに住み、アメリカは、身柄引き渡し要求すら出していないのはおかしな話だ。

→イラクとアルカイダを関連付ける証拠は何もない。それよりもテロというなら、ニカラグア破壊工作で国際司法裁判所から国際テロとして有罪宣告を受けたのに、自分の国家ぐるみのテロ行為にはほっかむりですか?アメリカさん。賠償金の支払いもブッチしてますけど。

以上、誤りがありましたらお知らせ下さい。

別にイラクもフセインもいいとは思わないけど、他国による攻撃を受けながら武装解除を要求され、そのうえ「国際社会」に部分的にしか協力しないと罵られるというイラクの状況には同情を禁じえません。

米英の姑息さは判りきってるけど、日本政府のドレイ根性に情けなさ倍増です。何が「如何ながらやむを得ない」のか。大体「日米同盟」だの「安保」だの自体いらね〜し、ど〜してもアメちゃんに守ってもらうなら自衛隊無くしてから言えば?(今の自衛隊ってアメちゃんのパシリじゃん) どうせ死ぬときゃ死ぬんだし、死んだ後でその死を朝鮮半島の覇権獲得に利用されることはあっても、守ってなんてくれねぇよ。

あ〜ムカつく。