> スネ雷小説パラレルa01

■ Profit from things (1) ■

 

 

 スネークのナノマシンから送られてくる情報は、殆ど絶望的と言ってよかった。

 大口径の機銃の斉射を受けた右足は、殆ど機能していない。大きな骨折は7箇所。折れた肋骨のうち2本が、肺を圧迫している。不自然に捻れたままの左腕の反応も微かだ。心臓の鼓動も弱く、乱れている。大腿部からの出血で、体内の血液が見る間に失われていく。

 あの――――爆発さえ、起きなければ。

 潜入したスネークが端末に設置した装置のおかげで、ネットワーク内にあった全てのデータはオタコンがハッキングして破壊した。外部ストレージは研究者から在り処を聞き出し、ナパームで部屋ごと焼き払った。後は試作段階のメタルギアもどきを破壊するだけだったのだ。

 スネークがスティンガーの引金に指をかけた瞬間、それは起こった。破壊された床下にあったらしい管から漏れた可燃性ガスが、スパークか何かで突然、爆発を起こしたのだ。辛うじてメタルギアもどきは破壊したものの―――機銃を受け、爆風に弾き飛ばされ、金属製の壁に叩きつけられた彼のダメージはあまりにも大きかった。

「…っ、スネーク! スネーク、返事をしてくれ! スネーク!」

 気を失っているらしく、反応がない。俺は必死で無線機に叫び続けた。暫くして、漸くスピーカーから弱弱しい皺枯れた声が返ってきた。

『――――そ、んなに……喚くな………』

「スネーク! スネーク、大丈夫か?!」

『…大丈夫、とは…言えそうにないな……ダメかも知れん――――』

 彼らしくない弱気な言葉。微かな息の下、煙草を咥える気配がする。火を点けて少し吸い込んだだけで、彼は苦しそうに咳込んだ。

『―――まぁ、それほど悪い人生じゃなかったさ――普通の人間よりはちと短いかもしれんがな。だが、普通の何十倍も…何百倍も、価値のある人生だった。……お前もいたしな』

 スネークは俺に笑いかけようとして、苦痛に顔を歪めた。泣き笑いの様な顔だった。胸が締め付けられるように痛んで、俺は言葉に詰まった。

「……そ、んなこと言うな……っ」

 そんな、もうすぐ終わるようなことを。

「いいか、絶対、帰って来い。アンタは……アンタは満足でも、俺は――俺は――――」

 俺はまだ、全然、満足なんかしてないんだから。

 教えてもらうことも、叱ってもらうことも――――愛してもらうことも。

『──雷電……無茶を言うな。さすがの俺も、年貢の納め時ってやつなんだろうさ───』

 肺から嫌な音をさせながら、浅い呼吸の中、スネークが穏やかに囁く。

「……っ、嫌だ。帰って来なきゃ、許さない。死ぬなんて許さない――――あの世まで追っかけて行って、とっちめてやるからな!」

 俺は駄々っ子のように、震える声で泣き喚いた。その後はもう、言葉が出なかった。涙がボロボロ零れた。彼が居なくなる――――そう思うと、震えが止まらなかった。

『―――――――――やれやれ』

 判ったよ。

 長い沈黙の後、スネークは微かに笑うと咥えていた煙草を捨て、重い身体を凭れていた壁から引き離した。微弱になっていた生体反応が僅かながら回復する。

 彼は這うようにして近くに落ちていた鉄棒を何本か引き寄せると、ボロボロになったジャケットの左袖を引き千切った。歯でその布を細く切り裂く。捻れた左腕に手をかけた。

 雄叫びのような声と同時にゴキリと不気味な音がして、腕が正しい位置に戻る。布切れで折れた箇所に小さめの棒を固定しながら、スネークはその腕がどれだけ動くかを確かめるように拳を握り締めた。親指と人差し指だけが、辛うじて彼に応じる。

 彼は少しの間、浅い呼吸を繰り返して額の脂汗を拭った。それから意を決したように、右脚にかかった。ズタズタになった脚の下に布切れを数本通し、側面に2本鉄棒を副え、更に脚の上に1本載せてじわじわと布を引き絞っていく。見ているこっちの方が、血が酸っぱくなる様だった。激痛に呻き、喘ぎながら、常人ではのた打ち回る様な処置を、彼は自らの手で行った。

『……リカバリー……何処に変更だって?』

 近くだと有難いんだがな。荒い息の下で、呟くように言う。オタコンが慌てて、衛星からの地理情報を映したパネルを操作し始める。

「ここ……いや、ここまで何とか……スネーク! そこから廃坑が見えるかい? 南南西に1キロ程だ」

『いや……ここからでは――見えないな。だが……MAPでは、見た覚えがある』

「廃坑を南に4キロ程下るとトロッコの廃車場がある。何とかそこまで来れるかい?」

『無茶は承知だろう……しかし、廃車場か――――そっちは、大丈夫なのか?』

「何とかするよ」

 オタコンは眼鏡をずり上げながら、俺の方を見た。意図を察して、俺は涙を拭って頷いた。指揮系統がズタズタになっているとはいえ、敵の残存兵力の攻撃を受けるのが明らかな地点だ。周りからは丸見えだろう。しかしスネークのいる場所の近くでヘリが着地できる場所はそこしかない。

「どのくらいで来れそう?」

『1時間、と言いたいところだが―─―この足じゃ、4時間は掛かりそうだな……』

 それまで体力が持つか―─―。言いながらスネークは残った布切れで、殆ど動かない左手にUSPを括りつけた。

「――判った。じゃあ、4時間後に。あまり長くは待てないと思うから、何とか急いでね」

『簡単に言ってくれる――』

「無理だと思ったら僕は引き上げるけど」

『ああ。そうしてくれ』

「でも、彼は残るんじゃないかな」

 オタコンがちらりと、俺の方を見た。

『―─―おい、俺を脅す気か?』

 判った、何とかすりゃいいんだろう。スネークは大きく溜息をつこうとして、苦しげに咳き込んだ。その度にまた、肺からゴロゴロと嫌な音がした。

『廃坑を出たら、連絡する。それまでは近づくなよ。それと―─―』

――――4時間経っても連絡がなければ、雷電を頼む。

 それだけ言って、無線はぷつりと途切れた。

 

 

 

 

 3時間経ち、4時間近く経っても――――連絡はなかった。廃坑の中では共鳴が大きすぎてバースト通信が使えず、無線どころかナノマシンのデータも繋がらないから、安否が確認できない。レーダーに写らないよう電波妨害しつつ、合流地点近くの岩陰で俺達は今か今かと一日千秋の思いで待ち続けた。俺もオタコンも何も話さなかった。途中で力尽きてしまったのか……。いや、彼に限ってそんな筈はないと、それぞれが煩悶を繰り返していた。

 残り時間が5分を切って、俺は矢も盾も堪らずに、カサッカの貨物室から飛び出そうとした。そうせずにはいられなかった。オタコンが慌てて、俺を引き止める。

「ダメだ、雷電! 行っちゃいけない!」

「…っ、行かせてくれ! きっともう、そこまで来てるんだ! 敵がいて廃坑から出られないとか、怪我で動けないとか――――何かあって、出られなくなってるだけだ! 迎えに行く!」

「ダメだ! スネークは嘘は言わない、きっと連絡してくる! 彼を信じるんだ!」

「スネークだって不死身じゃない! 現にさっきも……また何かあったらどうするんだ…!」

 俺はオタコンをぶん殴ってでも、飛び出すつもりだった。その気迫を察したのか、オタコンは溜息をついて俺の身体から手を離した。

「……判ったよ。でも、約束通りあと5分だけ待たないか? その後は好きにしていいから」

「……ああ。そうさせてもらう」

 気まずい沈黙の中、のろのろと動く時計の針を歯噛みする思いで眺める。長すぎる5分が漸く過ぎた。

 俺が装備を確認して、無言のままカサッカの貨物室のドアに手をかけた時。ボリュームを最大にしていた無線が突然、ノイズを発した。同時にナノマシンからの通信が回復する。危険な状態には変わりなかったが、スネークの生体反応がしっかりとパネルに表示された。

『…ちら…ネーク……聞こ……るか?……』

「スネーク!? スネーク、今どこだ? 無事なのか?」

 俺は飛びつくような勢いで操縦席のオタコンを押し退け、無線機のマイクに向かって叫んだ。

『…待たせ…な……廃坑出た…ろだ……』

 無線機が壊れかけているのか、かなりノイズが入って聞き取りにくいが、それは確かに待ち続けたスネークの声だった。

 

 

 

 自分でも良くやれたと思う。後でオタコンに記録を見せてもらったが、まるで自分以外の誰かが戦っているようだった。敵が何処にいるとか、どの武器が一番効果的かとか、何も考えなくても身体が動いた。何の躊躇もなく、スティンガーを撃ち、機銃を斉射し、グレネードを放り投げた。機械のように正確に、迅速に、俺は周囲に残る敵を倒していった。

 ――――殺人機械。

 自分がそう育てられたことに、その時ばかりは感謝した。彼を助けることが出来るのなら、「切り裂きジャック」でも「白い悪魔」でも構わない。他人の命など、正直言ってその時の俺にはどうでも良かった。

「雷電、頼んだよ!」

 地表からの攻撃が少し止んだところで、オタコンがカサッカの高度を下げる。俺は腰に装着したワイヤーが貨物室のリールに繋がっているのを確かめ、予備の防弾チョッキを引っ掴んで、すぐさま飛び降りた。

 地面を転がって着地の衝撃を和らげながら、スネークの姿を探す。視界の隅に、廃坑の出入口近くのコンテナの陰で、彼がカラシニコフを構えているのが見えた。

「スネーク! 今行く!」

 転がる勢いのままチャフと煙幕をありったけ巻き散らし、そこここに散らばった木箱やトロッコの陰に隠れ、盲目撃ちの銃弾をブレードで弾き返しながら、彼に走り寄った。

「……よぅ。早かったな」

「…っ、バカ、喋るな!」

 煙が薄れ掛けている。ハーネスなんて付けている暇はない。俺は弱々しい笑顔を浮かべるスネークに防弾チョッキを纏わせた。俺の方は軍を抜けるときにくすねてきたスカルスーツを着込んでいるから頭を撃たれない限り致命傷は受けないが、何の装備も無しに潜入したスネークはただの野戦服しか着ていない。両脇の下に腕を差し入れ、肺を圧迫しないよう肩を抱えるようにして、力を込める。それでも苦しげに、スネークは呻いた。

『オタコン、上げてくれ!』

『OK!』

 シュルシュルとワイヤーの巻き上げられる音がする。スネークが右手のカラシニコフを捨てて、ゴソゴソと腰のポケットから何かを取り出す。

「…目眩まし位にはなる……」

 照明弾だった。すぐに受け取ってカサッカと自分たちの中間地点に投げる。閃光と同時に身体の浮き上がる感覚がして、左手でスネークの肩を抱き、右手で彼の野戦服の腰のベルトをしっかりと握り締めた。ゆっくりと身体が吊り上げられていく。

――――早く。早くしてくれ。

 カーゴのハッチまであと数メートルというところで、銃撃が再開される。弾が近くの空気を掠める音に、俺は息を詰めた。両腕でスネークの体重を支えているために、ブレードで銃弾をはじくことも出来ない。

――――俺は死んでもいい。どうか彼にだけは――――。

 俺の耳のすぐ後ろで鋭い金属音がして、スネークが呻いた。USPを括り付けたままの左手で、彼は無防備な俺の頭を庇っていたのだ。手の甲から真新しい血が、音が聞こえるほど勢い良く流れ出している。

「バカッ! そんなことしなくていい!」

「…礼くらい……言え…」

「俺なんかどうだって良いんだ!」

 出来るだけ自分の身体をクッションにするようにして貨物室に転がり込みながら、俺は喚いた。

「雷電、こっちは手が放せない! 応急処置をして!」

 オタコンが操縦桿と格闘しながら珍しく怒鳴った。対空砲の音が煩くてよく聞こえない。

「どうすればいい!?」

「まず横にして首の下にタオルか何か入れて気道を確保! それから酸素マスク! それが済んだら点滴と右脚の止血! ……耳や口からの出血はない?」

「ああ……ちょっと中が切れてしょっぱいがな……脳や内臓からの出血はないだろう…………」

 慣れない事にうろたえている俺の代わりに、スネークがぼそぼそと応える。

「じゃ、雷電、脱脂綿で口の中の血を止めて、それからマスクさせて! スネーク、他に言うことある?」

「…いや……後は、任せる……」

「判った。隣国の病院で、ナオミに待機してもらってる。安心して気を失ってていいよ」

「……ヘマするなよ……」

「まあ、何とかやってみるよ」

 それだけ言うと、オタコンは眼鏡をずり上げ、操縦に集中し始める。ローターを少しやられたらしく、右に左に揺れるカーゴの中で、俺は言われた通りに処置をし始めた。眼も口も閉じてしまうと、浅く乱れた呼吸を繰り返すスネークは本当に重傷を負っているのだと実感する。

 そっと口を開けさせて右頬に脱脂綿を含ませ、酸素マスクを付けさせると、ほんの少し呼吸が楽になったようだった。それから応急キットの輸液を取り出し、点滴の準備をする。うまく出来るか一瞬躊躇ったが、とにかく早く血量を確保しなければならない。見よう見まねで右腕の静脈に針を刺すと、スネークが目を瞑ったまま眉を顰めた。

「……ヘタクソだな……」

「我慢しろ。看護婦じゃないんだ」

 それでも何とか上手く入ったようで、クリップを外すと液体がゆっくりと流れ始める。それから俺は意を決して、彼の右脚に目をやった。ボロボロの野戦服は腰骨の近くまで、血でどす黒く染まっている。その下は脚の付け根の辺りから、布なのか皮膚なのか、骨なのか副えていた鉄棒なのか、区別がつかないほどだった。

 どうしていいか判らずにオタコンに声を掛けようとすると、スネークが右手を上げて俺を制した。

「……スネーク?」

「あいつは今、戦っている……邪魔をするな……」

「でも……!」

「大丈夫だ……止血は途中で済ませた……」

 どうやったのか知らないが、確かに、ナノマシンからの情報パネルには、現在の大腿部からの出血があまり多くはないことを示している。点滴のおかげで少しずつ、体内の血の量も血圧も回復しているようだ。

「じゃあ、俺は――─あと、何が出来る? 何をすればいい?」

 何かをしていないと落ち着かなかった。さっきより少しはマシになったとはいえ、パネルに忙しなく表示される『DANGER』『DYING』の赤い文字が消えない。本当に俺は人を殺すことしか能がないのかとつくづく情けなくなる。

 きっと思いつめた顔をしていたのだろう、スネークが俺の頬を軽く叩いて揶揄うように囁いた。

「そうだな――――手を握っててくれ。俺が何処かに……行っちまわないように……」

 不敵な筈のいつもの微笑が何だか頼りなくて。俺はすぐさま両の掌で彼の無事な右手を握り締めた。それは常とは違ってかさついていて、軽く、冷たかった。包み込む手に力を込め、祈るように唇を押し当てる。

「…っ、当たり前だ! 何処にも行かせるもんか!」

 

 

 

 

 

 まだ、終わらないのか――――。

 『手術中』のランプはもう何時間も点きっぱなしだ。俺はベンチに腰掛けては廊下をウロウロと歩き回った。歩いても座っても落ち着かない。オタコンはスネークをこの病院でナオミに預けた後、カサッカを隠しに行ったまま、まだ帰って来ていなかった。

 時折、病院のスタッフが声を掛けてくれるが、言葉が通じないのであまり気休めにならない。既に半日近く経っている。再びベンチに座って顔を両手で覆ったとき、ようやく表示灯の消える小さな音がして、俺は弾かれたように立ち上がった。少し疲れた顔のナオミが、手術着を脱ぎながらドアを開けて手招きをする。

「とりあえず、折れて肺に刺さりかけていた肋骨二本は元の位置に固定したわ……さすが、と言うべきなのかしら。失血性のショックで、いつ心臓が止まってもおかしくない状態だった筈よ」

「それで、もう大丈夫なのか?」

 畳み掛けるような俺の問いに、彼女はにっこりと微笑んだ。

「普通の人ならね、それでもまだ五分五分なんでしょうけど。彼ならきっと、大丈夫」

 彼女を手伝っていたこの病院のスタッフたちが出てくるのに道を譲りながら、俺たちは廊下のベンチに腰掛けた。

「でもあの身体で4時間も歩いて脱出してきたなんて。信じられないわ。しかもあの止血の仕方ときたら」

 後ろで束ねていた髪を解きながら、彼女は呆れたように溜息をついた。

「何かあったのか?」

「確かに合理的よ。でも自分の脚にビニールテープにホッチキスなんて……普通ならまず出来ない、いえ、考えもしないわね」

「ビニールテープ? ホッチキス?」

「たぶん……途中で木箱か何かを組み立てるのに置いてあったのを使ったのね。大腿大静脈を抉り出して傷口にビニールテープを巻いて、脱脂綿だの布切れだのを突っ込んで、その上から頑丈なホッチキスで傷を塞いであったの。そりゃ縫合より早くて簡単でしょうけど……医療用のじゃなく工業用だから、全部外すのに苦労したわ」

「じゃあ…脚は?」

「かなりの傷だけど、筋肉も神経も辛うじて繋がっているし、止血のおかげで壊死もしていないから、何とか整復できると思う……とりあえずバッテリーが切れるまでは、ナノマシンもフル稼働で体組織の修復の方に使えるし――元通りになるかどうかはまだ判らないけど、切断はしなくて済みそうよ」

「……意識は?」

「それは――――ごめんなさい。わからないわ。今のところ他に大きな障害は出ていないけど、全身に強い衝撃を受けているし、それに――――」

「細胞の……老化……?」

「……ええ。知っているのね」

「~~~~何とかならないのか? アンタ遺伝子の専門家だろう?」

 思わず咎める口調になるのに、ナオミが顔を顰めて首を振る。

「出来ればやっているわ。今の技術では無理なの。でも――ポジティブな思考や責任感が身体の治癒能力を高め、寿命を延ばすことはすでに立証されているわ」

「そう、それが君の役目だろ?」

 いつのまにか戻ってきていたオタコンが突然口を挟んだ。

「やあ、ナオミ、急な呼び出しだったのにこんなところまで来てくれて有難う。上手くいったみたいだね」

「まあ、傷の方は何とかね。役に立てればいいのだけれど」

「充分だよ。感謝してる」

 紙コップに入ったコーヒーを俺とナオミに手渡して、オタコンは俺の隣に腰を下ろし、砂埃の付いたメガネを拭き始める。カップを受取りながら、俺は首を傾げた。

「俺の役目って?」

「スネークに生きる気力を持たせるのは君の役目だろ? 違うかい?」

「俺なんかより、相棒のアンタの方が――――」

 オタコンは眼鏡を掛け直してずり上げながら首を振った。

「――――ホントはね、あの時……僕はスネークをもう、休ませてあげたいと思ってしまったんだ。彼はもう随分、戦ってきたから――――もう楽になってもいいんじゃないかって」

「オタコン――――」

「たぶん君がいなかったら、そうしてたと思う。僕も、スネークもね」

 そう言って自嘲するように笑った。

「今から思えばちょっと弱気になってたのかなと思うけど……僕も年かな?」

「そんな―――」

「とにかく、君がスネークに生きろと言った。帰って来いってね。それで彼は帰って来た――――だったら、彼にもうひと踏ん張りさせるのも、君の役目だろ? 違う?」

「オタコン―――」

「―――行ってあげなよ。手を繋いどくって、約束したんじゃないの?」

 スネークから引き離されて処置室から出される時に俺が叫んだ言葉を聞いていたらしい。俺の肩を叩いて立ち上がるよう促す。俺はナオミの顔を伺った。

「入っても……?」

「ええ、いいわよ。ただし、先に中の無菌室で着替えてね」

 

 

 

 

 結局、口も付けなかったコーヒーをオタコンに手渡すと、雷電はそそくさと処置室に入って行った。それを見届けてから、ナオミが口を開く。

「いい子みたいね。とても一生懸命で。彼は――――スネークの?」

「う~~ん――――息子でライバルで恋人、かな。何にしろ、運命の相手って奴だろうね」

「随分欲張りなのね――――貴方がそう仕向けたの?」

「まさか! 僕はただ、答えは判ってるのに迷ってた二人の背中を押しただけだよ。ほんの少しね」

「ホントかしら? スネークったら、何度も彼の名前を呼んで――――少し妬けちゃったわ」

 くすくすと笑う表情は、あの頃の張り詰めた様子と違ってとても穏やかだ。名前を変え経歴を変え、今は『国境なき医師団』であちこちを飛び回っている。彼女が小さな国の密集するこの近在にいたのは、とてつもなくラッキーだった。

「医師団の方は抜けちゃって大丈夫?」

「ええ。随分落ち着いてきて、そろそろ次の所に行こうかってところだったから。恩人が危ないって言ったら皆、快く送り出してくれたわ。ここまでの手配もしてくれた」

「充実してるみたいだね」

「ええ、とても。――――今度ね、私、結婚するの」

「へぇ! それはおめでとう! 相手は医師団の人?」

「彼はね、事務方なんだけど。情熱的で、でもとても優しい人。思い切って昔のこと全部話したんだけど、それでもいいって言ってくれたの。気にしないって。式には貴方たちにも来て欲しかったんだけど――」

「もちろん行くよ! ――スネークなら、きっと大丈夫。君と雷電、両手に花なんだからすぐに元気になるさ」

「あら、他人の花でも?」

「もちろん! 彼は細かいことは気にしないからね」

 なかば自分に言い聞かせるように、オタコンは無理矢理、自信ありげな微笑を浮かべた。スネークならきっと、大丈夫、と――――。

 

 

 

 

 体中に様々なコードや点滴を繋がれ、左腕と右脚を石膏のギプスに固められ、それ以外の場所も殆どすべてあちこち血の滲んだ包帯を巻きつけられて。透明のビニールに囲まれたベッドに青白い顔で横たわるスネークは、別人のようだった。まるで生気が感じられない。枕元のモニターと呼吸の度にかすかに上下する胸だけが、彼がまだ生きていることを示していた。

 無菌室で全身を消毒してから看護士用の服に着替え、そっとビニールの覆いの中に入る。外界の雑音から隔てられたその空間には、人工呼吸器から空気が送り込まれる単調な音と、モニターのピッ、ピッという音しか存在しなかった。

「スネーク……」

 傍らの椅子にゆっくりと腰掛けて、ギプスの端から僅かにのぞく包帯だらけの左手に掌を重ねる。その手の甲にはやはり、ヘリに引き上げられている時に俺を庇ってついた、銃創があったらしい。

「バカ……」

 両の掌で包み込んで、そっと頬を摺り寄せる。消毒液の臭いがする。そんなものは彼には似合わないと思った。彼は――――汗と硝煙と、煙草の匂いがする筈だ。

「この…馬鹿野郎…っ…だから俺も行くって言ったんだ……っ…!」

 一旦口を開くと、言葉と同時に零れる涙はもう堪えようがなくて。安堵と不安と悔恨。彼はこんなにボロボロになっても、約束通りに、ちゃんと帰って来てくれた。けれど―――もう一度、目を開けてくれるだろうか? 俺が強引にでも付いて行けば、こんな事にはならなかったかもしれないのに――――。

 そのままベッドに突っ伏して、一頻り泣いて。ようやく涙と嗚咽が収まってから、俺は鼻を啜りながら改めて彼を見つめた。眠るスネークの顔は数日見ないうちにごっそりと頬がこけ、蒼褪めていて、疲れ切っているように見える。オタコンが「休ませてあげたい」と言ったのが、無理はないと思える程に。

「――――アンタは……終わりにしたかったのか?」

 血と土埃に塗れたままの堅い髪を、そっと手櫛で整えてやりながら呟く。いらえはない。

「生きていて欲しいって―─―そばにいたいって思うのは、俺の我侭か?」

 

 

 

 1日経ち2日経ち、呼吸も心拍も随分落ち着いて、スネークの身体に繋がれていた機器は少しずつ減っていった。ギプスに固められた右脚と左腕も、順調に回復しているらしい。けれど3日が過ぎても、彼は目を覚まさなかった。その間ずっと、俺は無理を言ってICUにストレッチャーを入れてもらって、夜も手を繋いだまま彼の傍で横になった。

 でも、身体を横たえても眠れない。眠ってしまったら目を覚ましたときスネークが冷たくなっていそうで、怖くて堪らなかった。

 4日目の朝、オタコンが朝食を持って部屋に入って来たとき、俺は自分でも判る位にフラフラだった。ただ座っているだけなのに動悸がして、頭が締め付けられているみたいに痛かった。

「君、全然寝てないんじゃない? 酷い顔してるよ?」

 そう言う彼も、あまり寝ていないようだった。ボサボサの髪は少し脂っぽくなり、無精髭が伸び、目の下にはくっきりと隈が浮いている。

「――――アンタもな」

 オタコンはすぐ近くのこの病院の院長の家で寝泊りしながら、各方面との交渉や今回入手した情報の解析、サイトの更新等の事後処理をしている。イギリス留学中の院長の息子がフィランソロピーの熱心な支持者で、俺達はこの地域の有力者である彼の父親に匿われている状態だった。どうやらただの好意だけではなく、引き換えにある程度の「医療支援」をオタコンが手配したらしい。ナオミもスネークを診る傍ら、空いた時間は他の外来患者を診ている。おかげで多少の勝手は利いてもらえるようだった。

 差し出されたトレイに乗ったコーヒーから立ち上る湯気を見ただけでも少し吐き気がして、俺は目を瞑って首を振った。

「気持ちは判るけど、せめて食事はとらないと。そんなやつれた顔じゃ、スネークが目を覚ました時ビックリするよ」

「――――ああ。そうだな」

 この前、風邪で寝込んだとき『気分が悪かろうが何だろうが、とにかく腹に何か入れておけ。吐いても喰え!』とスネークにこっぴどく叱られたのを思い出して、俺は差し出された朝食を受け取った。痞えた喉にモソモソとトーストを押し込み、コーヒーで流し入れる。味なんて少しもわからない。同じ要領でブルーベリーソースのかかったヨーグルトも一気に流し込んで簡素な朝食を平らげ、トレイをワゴンの天板に置いた。

「困った寝ぼすけさんだね。君にこんなに心配かけて」

 部屋の隅に置いてあったもうひとつの椅子を持って来て腰掛けながら、オタコンは目を覚ます気配のないスネークの顔を見て溜息をついた。

「やっぱり―――スネークはあのまま、終わりにしたかったんだろうか―――?」

「何言ってるんだい。そんなワケないだろ? きっと――ちょっと疲れが溜まってるだけさ。いつも無茶ばかりしてるからね」

 視線を合わせずに掌で顔を覆ったまま洩らした俺の気弱な言葉に、オタコンが力強く答える。エマの亡くなった後、『奴は強い男だ』と言ったスネークの言葉の意味が、何だか少し判った気がした。

「そ――あ、あれ…? 何だ…眩暈が……」

 気散じに何か話しかけようとして、ぐらりと視界が傾く。俺はスネークのベッドの端に腕を突っ張って、何とか身体を支えた。オタコンが慌てて、部屋の隅に寄せてあったストレッチャーを押して傍に持ってくる。

「寝てないせいだよ。少し横になった方がいい」

「いや、でも―――」

「大丈夫。今日は僕もずっと居られるし、何かあったらちゃんと起こすから」

 躊躇う俺を強引にストレッチャーに乗せて毛布を被せ、スネークのベッドにぴっちりと横付けさせる。それからスネークの右手を俺の手にしっかりと握らせて、オタコンは優しく微笑んだ。

「ほら、こうして手を繋いでいれば、寝ててもすぐに判るだろ?」

 宥められて、どうしようかと悩む内にも、瞼がトロトロと下りてくる。少し……変だ。三日くらい――寝なくても、睡魔に負けたことなんか、ないのに――――。

 俺はスネークの手を握る指に力を込めたまま、眠りの坂を転がり落ちていった。

 

 

 

 崩れるように眠り込んだ雷電にもう一枚毛布を掛けてから、オタコンはそっと部屋の灯りを消して廊下へ出た。スネークの容態は、ナースセンターからでもモニター出来る。外ではナオミが心配そうに待っていた。

「――――どう? 眠った?」

「何とかね。一服盛ったってバレたら、殺されるかも知れないけど」

 並んでベンチに腰掛け、溜息をつく。強力な睡眠薬で深い眠りに落ちても雷電は、迷子になるまいとする子供のように、眉を顰めたままスネークの手を握り締めて離さなかった。

「仕方ないわ。彼、もう三日三晩寝てないのよ。食事も殆ど摂ってなかったし。このままじゃ、彼の方が倒れてしまう」

「僕達はまだやれることがあるから気を紛らわしていられるけど、雷電はね。見てるだけなんて余計に辛いと思うよ。けっこう思い詰める質みたいだし」

「――ホントに、もう。スネークったら。いつまで寝てるつもりなのかしら」

「体の方は?」

「順調よ。思っていた以上。流石と言うところね。腕の方は本人が綺麗に元の位置に戻して固定してあったから、繋がるのを待つだけ。肋骨と鎖骨もそう。脚は酷かったけど、それでも例の応急処置のおかげで、リハビリで元通りになると思う。彼はきっと、軍医としても一流ね」

「それだけ実戦を潜り抜けてきたってコトかな。あとは意識だけか――――」

「脳波にも異常はないし、もうとっくに意識が戻ってもおかしくないんだけど……」

 互いに顔を見合わせ、もう一度深い溜息をつく。それから悪い考えを振り払うように、揃って立ち上がった。

「とにかく、僕達は今、僕達が出来ることをしよう。きっと大丈夫さ」

「そうね。私たちはともかく、スネークがあんな可愛い子を置いていくわけないもの」

 ナオミの言葉に、オタコンは覚えず笑いを洩らした。笑うと少し、肩が軽くなった。

「確かに。地獄の底からでも帰って来るだろうね、スネークなら」

 

 

 

「……よう。酷い顔してるな」

 呼ばれたような気がして重い瞼を上げると、ベッドの上のスネークがこっちを見て笑っていた。俺は信じられない思いで、目をパチパチと瞬かせた。

「ス、ネーク―――?」

「起きたんならタバコを取ってくれ。もう随分明るいが、どのくらい寝てたんだ、俺は?」

 窓の外に目をやりながら、ノンキにそんなことを言う。俺は飛び起きて、思わず怒鳴りつけた。

「タ、タバコじゃない! 人がどれだけ心配したと思ってるんだ! 意識不明で四日だぞ、四日!」

「四日? そんなに寝てたのか――?」

 本人も流石に驚いたようで、スネークは目を丸くした。(この時俺は自分も眠っていたから四日目だと思っていたが、本当は五日目の昼だった。)

「夢じゃ――ない、よな?」

 握ったままだったスネークの手を、両手で包み込んで頬を寄せる。それは心なしか暖かくて、肌の張りも随分戻っているようだ。スネークはそんな俺を目を細めて見つめ、優しく微笑んだ。

「ホントにずっと、手を繋いでてくれたのか――――心配かけて、すまなかった。――――でもまさか、泣かなかったろうな、若いの?」

「だ、誰が!――――でも、良かった。ホントに――――」

 懐かしい呼び方で見透かしたように揶揄われて、安心したらまた涙腺が緩んできて、俺は涙を見られないように慌てて目を擦った。

「ちょ、ちょっと待っててくれ。ナオミとオタコンを呼んで来るから」

「まあ待て。どうせ脳波のモニターを見て飛んで来るだろう」

 そそくさと立ち上がった俺の手を握る指に力を込めて、自分のこめかみから伸びるコードを見ながらスネークが引き止める。

「え? でも、二人ともすごく心配してたんだぞ?」

「判ってる。放っといても来るさ。それより目覚めのキスとタバコが先だ」

 それはいつもの、ちょっとスケベで強引で自信に満ちた、でも包み込むような優しい笑顔で。俺は顔を赤らめながら溜息をついて、ストレッチャーに腰掛けた。

「――――やっと起きたと思ったら、何を言ってるんだ、アンタは」

「眠り姫は王子様のキスがないと目が覚めないんだ。それと朝の一服がな」

 握ったままの手をスネークに強引に引き寄せられて、俺は彼の上に覆い被さる格好になった。その強引な力が戻って来たことが嬉しくて、つい顔が綻んでしまう。

「ずいぶんと無精ヒゲだらけでヤニ臭い、むさ苦しい眠り姫がいたもんだな」

「キスしてくれたら、一発で起きたかもしれないぞ?」

「ホントに?」

 顎を掴まれて持ち上げられ、唇を重ねる。久しぶりのキスはお互いに唇が荒れていて、少しヒリヒリした。それでも唇を開かされてゆっくりと舌を吸い上げられた瞬間、後ろの扉が勢い良く開いて、俺はベッドから飛び退った。

「スネ――――あ、ゴメン、邪魔だった?」

「ああ。ちょっとは遠慮しろ」

 喜んで飛び込んできたものの察しがついてしまったのか、オタコンが申し訳なさそうに声を潜める。平然と答えるスネークの横で、俺は両手をわたわたさせて慌てて否定した。

「わわっ! ない、ない、全然、何も、邪魔なんて!」

「スネークったら、五日も目を覚まさないんだもの。もう少しでその子、倒れちゃうところだったのよ?」

 少し遅れて息を弾ませてやってきたナオミが、呆れたようにスネークを嗜める。でもその声は弾んでいて、やはり嬉しそうだ。

「よう、ナオミ。面倒をかけたらしいな。礼を言う」

「どういたしまして。まあ、これくらいのことはね」

「だが、世話になっといてなんだが、何で今どき石膏のギプスなんだ? プラスチックとマジックテープのやつは無いのか? 重いわ暑いわで、これじゃかなわん」

 互いに軽く笑顔と握手を交わしてから、スネークは少し恨めしそうに自分の左腕と右脚に顎をしゃくった。

「あら、貴方の為よ。マジックテープじゃ、きっと勝手に外しちゃうでしょ? セクハラ防止にもなるしね」

「そういや前の時もはぐらかされたが、『夢のある話』はいつになったらさせてくれるんだ?」

「おい、スネーク――!」

 セクハラと聞いてちょっと好色な笑みを浮かべたスネークをオタコンが制止しようとする。だが彼女は余裕たっぷりに微笑んで答えた。

「起きたばかりなのにそっちは随分元気なのね。私はいつでも構わないけど、貴方が困るんじゃない?」

「??? 『夢のある話』って何だ? スネークが困る?」

 ナオミにちらりと視線を投げられて、俺は自分に何か関係があることかと首を傾げた。

「ほらね」

「――仕方ないな。まだまだお預けか」

 少し残念そうに溜息をつくスネークに、オタコンが呆れて声を掛ける。

「スネークったら。ナオミはもうすぐ、結婚するんだよ?」

「ほぅ! そいつはおめでとう。相手は何処の馬の骨だ?」

「とっても良い馬の骨よ。それだけ喋れるなら、特に言語障害も記憶障害も無さそうね?」

「当たり前だ。だがそうなると、結局借りは返して貰えそうにないな」

「そういうこと。悪いわね」

「仕方ない。結婚祝いってことにしとこう」

 ワケの判らない話が続いているのに焦れて、俺は二人の話に割って入った。

「なぁ、『夢のある話』って?」

「ぅん? 子供は知らなくて良いことだ」

「――――俺は、子供じゃない」

 あんまりな言い草にムッとして、低く言い返すと、ナオミが不貞腐れた俺の肩を持って言い放つ。

「そうよ。年下だからって、都合の悪い時だけ子供扱いするなんて酷いわ。雷電、こんな男、さっさと捨てちゃいなさい」

 オタコンも腕を組んで頷き、それに同調する。

「同感だね。それにもし子供だと思ってるんなら、もっと大事にしてあげなきゃ」

「何だ何だ、いつの間にお前ら、そんなに仲良くなったんだ?」

「もちろん、貴方が寝てる間によ」

「チッ。こんなことならずっと寝てりゃ良かったなぁ」

 四面楚歌になったスネークが、カクンと頭を垂れて目を閉じた。その光景に、さっきまでの嫌な状態を思い出してしまう。

「ね、寝るなよ!」

 思わず口走った俺の言葉に、三人がぷっと吹き出す。

「もう、駄目じゃないの、もうちょっと懲らしめてやらなきゃ」

「仕方ないよ、雷電は正直だから」

そのまま声を上げて笑う。結局この二人も俺を子供扱いしてるんじゃないか、と一瞬思ったが、スネークもベッドの上で笑っているのを見て、俺も一緒になって笑ってしまった。そう。皆ここ数日、気を張り詰めたままだったから。

 

 

Profit from things (2)に続く)

 

 

 

 

 

 今回はいつものクッキングパパと子連れの新妻とは全然別のお話でス。スネークたんは相変わらず料理上手な設定ですが、いつもより俺様度UPしてワガママで偉そうです。そして自他共に認める「ハッキリスケベ」。「英雄色を好む」じゃないけど、やっぱ男子たるものスケベでないとイカンよね!(断言!) そして雷電は子連れではナイのできっちり戦闘要員です(嘘つきローズとはきれいさっぱり別れて、スネークたんの所に嫁に来ました)。相変わらず頭は弱く、泣き虫で、スネークは世界一の男前でモテモテだと信じて疑わないラブリーなお馬鹿さん♪

 さて、今回初めてナオミさん出しちゃいました。遺伝子の専門家だから、外科手術の腕がどうかはナゾですが、個人的に好きなので~(^^;) 「1」の後、メリルとデキちゃうくらいならナオミとくっついて欲しかったよ、スネーク……。怒らせたら怖いのはナオミの方やろうけどな。ヘタレなおいちゃんにはメリルははっきり言って「足手まとい」以外の何者でもなかったッス。そのくせ偉そうな口ききやがるのでムカツキ度MAX。地雷原なんか、お前の足跡たどらんでもホフクでクリアじゃ。拷問も始まる前からギブアップしちゃる(←オセロットはすごく残念そうだった(笑))。なぜスネークがメリルに惚れちゃったのか、さっぱり不明。もしかしてケツの形さえ良ければいいのか、スネークよ……。

 

 

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